上下から一定の割合を除いて平均を求める方法とは?◆TRIMMEAN関数の使い方
運動競技には、野球やサッカーなど点数がでるものや水泳や陸上などタイムがでるものがある一方、審査員による採点方式をとるものも多くあります。
審査員による採点方式では、極端な点数をつける審査員の影響を少なくするために、点数順に並べたあと上位と下位の両側から同じ人数分を除いて平均をだします。
このような平均を、トリム平均(トリムド平均)と呼びます。
エクセルでこのトリム平均を求める関数は、TRIMMEANです。
まずはこの関数についてみていきましょう。
TRIMMEAN 関数
この関数が使えるのはExcel 2007以降、Mac用はEXCEL 2011以降です。
TRIMMEAN関数の書式
TRIMMEAN(配列, 割合)
データ全体の上限と下限から一定の割合のデータを切り落とし、残りの平均値を返します。
引数について
- 配列…必須項目。 計算対象になるデータ全体を指定します。
- 割合…必須項目。 計算から除外するデータの割合を小数で指定します。
例:10 個のデータがある場合、割合に 0.2 を指定した場合、10×0.2 = 2 。
上限と下限からそれぞれ1 個、合計2 個のデータを除き、残り8個のデータの平均を求めます。
注意するポイント
割合には当然、0より大きく、1より小さい数を指定する必要がある。(除外する割合だから)
切り捨てた後、最も近い 2 の倍数が除外されます。
- 例:データの数が 30 個で割合に 0.1 を指定すると、30×0.1 = 3 。
でも、実際には、上限と下限から それぞれ1 個、合計 2 個のデータだけを除外します。
これを踏まえて、実際に計算してみましょう。
TRIMMEAN関数の使用例
この表を使います。
G3をクリックし、関数の挿入ボタンを押します。
- 関数の分類:すべて表示 に切り替え
- 関数名:1カ所クリックしたあと tri と入力
これで簡単にTRIMMEAN関数にたどり着くことができます。
上限1件、下限1件を除外した平均を求めるとすると、5件中2件を除外→割合は2÷5= 0.4。
これを数式にあてはめます。
配列は井上さんの点数、審査員A~審査員Eの範囲すべてです。
井上さんのデータの場合は、2と10を除外して平均をだすので
6+8+7=21、21÷3=7 で判定は 7。OKですね。
G3 の数式を下方向にコピーすれば完成です!
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【講師、ITコンシェルジュ、ブロガー】
大学、専門学校の非常勤講師を経て現在はフリー。
オフィス系ソフトだけでなくIT全般の講習を中心に担当している。
ーー熊本県出身・血液型:B型・星座:うお座ーー
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